引っ越しや模様替えで、古くなった座椅子を処分したいと思ったとき、「これは粗大ゴミ?それとも普通ゴミ?」と迷うことはありませんか?
自治体によってルールが違ったり、座椅子の種類によって出し方が変わったりするので、間違えると回収されないこともあります。
でも安心してください。正しい知識があれば、手間なく安全に処分できますよ。

この記事では、座椅子が粗大ゴミになる条件や捨て方について解説します。
座椅子は粗大ゴミに分類されるのか?
粗大ゴミの定義と座椅子の扱い
「粗大ゴミ」とは、一般的に自治体指定のゴミ袋に入らない大きさの家庭ゴミのことを指します。
多くの市区町村では「一辺が30cm以上」または「容積が一定以上のもの」が粗大ゴミとされており、座椅子もその大きさに該当する場合が多いため、粗大ゴミ扱いになるのが一般的です。
ただし、自治体によって基準は微妙に異なります。
たとえば、東京都世田谷区では「一辺が30cmを超えるもの」が粗大ゴミとなりますが、他の地域では「指定袋に入らないもの」などと定義されていることもあります。
つまり、座椅子のサイズによっては粗大ゴミになったり、ならなかったりするのです。
座椅子の大きさや素材による違い
座椅子にはコンパクトなクッション型から、大きなリクライニングタイプまでさまざまな種類があります。
素材も布製、合成皮革、木製、金属フレーム入りなど多岐にわたります。
金属やスプリングが入っているタイプは分解が難しく、通常の可燃ごみや不燃ごみとして出すことができないケースもあるため、粗大ゴミとして出すのが確実です。
一方、薄いクッション型であれば、分解してゴミ袋に入れれば一般ごみ扱いになる場合もあります。
このように、座椅子の形や素材によって処分方法は変わるため、事前に確認することが大切です。
自治体ごとの判断基準と確認方法
座椅子が粗大ゴミに当たるかどうかは、お住まいの自治体のルールに従う必要があります。
市区町村のホームページには、粗大ゴミの定義や具体的な対象品目が一覧で掲載されていることが多く、「座椅子」も個別に記載されていることがあります。
判断に迷ったときは、直接自治体の環境課や清掃事務所に問い合わせるのが一番確実です。
最近では、LINEやチャットで質問できる自治体も増えており、手軽に確認できるようになっています。
座椅子の種類別に見る処分方法の違い

リクライニング式や回転式座椅子
背もたれが倒れたり、座面が回転するタイプの座椅子は、一般的にサイズが大きく重量もあるため、ほとんどの自治体で粗大ゴミに分類されます。
金属の骨組みやバネが入っていることも多く、分解が難しいものもあるため、そのまま粗大ゴミとして出すのが基本です。
無理に解体しようとするとケガの原因にもなるので注意が必要です。
スプリングや金属入りの座椅子
内部にスプリングや金属フレームが使われている座椅子も、通常の可燃ごみや不燃ごみでは対応できないことがあります。
自治体によっては「金属が一部でも入っているものは粗大ゴミ」と定めているところもあるため、事前に確認が必要です。
こういったタイプは見た目で判断しにくいこともあるため、購入時の説明書や製品ラベルをチェックするのがおすすめです。
また、分解しても金属部分が大きい場合は、結局粗大ゴミとして扱われることが多いです。
そのため、金属入りの座椅子は最初から粗大ゴミとして申し込む方が手間が省けます。
折りたたみ式・クッション式のもの
コンパクトに折りたためるタイプや、厚みのないクッション型の座椅子は、素材が主に布やウレタンでできており、解体してゴミ袋に入れられる場合もあります。
このような場合、可燃ごみとして扱えることがありますが、「指定袋に入ればOK」というのが基本ルールなので、実際に入れてみるのが確実です。
ただし、ファスナーの内側に金属のパイプなどが入っている場合は、自治体によって不燃ごみや粗大ゴミに振り分けられる可能性があるため、注意が必要です。
小さく見える座椅子でも、素材によって処分方法が大きく変わることを覚えておきましょう。
座椅子を処分する6つの方法
自治体の粗大ゴミ回収に出す
多くの自治体では、座椅子を粗大ゴミとして回収しています。
事前に申し込みが必要な場合がほとんどで、電話やインターネットで予約し、回収日までに「粗大ゴミ処理券」を購入して貼り付け、指定された場所に出します。
費用は自治体によって異なりますが、300円〜800円程度が相場です。
大きさや素材によって分類が変わるため、事前に確認することが大切です。
解体して可燃ゴミ・不燃ゴミで出す
コンパクトな座椅子や、分解してゴミ袋に入れられる場合は、可燃ゴミまたは不燃ゴミとして処分できることがあります。
ただし、金属やバネなどが中に入っていると分別が必要です。
解体作業はケガのリスクもあるため、工具を使う場合は十分注意しましょう。
分別方法も自治体によって異なるため、ゴミ出しガイドをよく確認してください。
不用品回収業者に依頼する
急いで処分したい場合や、他の家具・家電とまとめて捨てたい場合は、不用品回収業者に依頼するのが便利です。
自宅まで来て回収してくれるため、手間がかかりません。
ただし、料金はやや高めになることが多く、業者によって金額や対応が大きく異なるため、事前に見積もりを取って比較するのがおすすめです。
リサイクルショップに持ち込む
まだ使える状態の座椅子なら、リサイクルショップで引き取ってもらえる可能性があります。
人気のブランド品や美品であれば、多少の金額がつくこともあります。
ただし、汚れや傷が目立つものは断られる場合もあるため、事前に掃除をしておくと印象が良くなります。
持ち込み前に電話などで確認しておくと安心です。
フリマやネットオークションで売る
メルカリやヤフオクなどのフリマアプリを利用すれば、自分で座椅子を出品して売ることも可能です。
送料は購入者負担にできる設定もあり、自宅から発送できるので便利ですが、梱包作業ややり取りが必要になります。
人気のあるデザインや状態が良いものは早く売れますが、ニーズが少ないと売れ残ることもあります。
知人に譲る・寄付する
使える座椅子を処分するのはもったいないと感じる場合は、友人や家族に譲ったり、福祉施設や寄付団体に提供する方法もあります。
譲る場合は、相手の都合や運搬方法をよく話し合っておきましょう。
寄付団体では、引き取り対応の有無が団体によって異なるため、事前に条件を確認してから申し込むのが安心です。
処分方法ごとの費用相場と注意点

自治体回収にかかる料金の目安
自治体の粗大ゴミ回収では、座椅子の処分に必要な費用はだいたい300円~800円ほどです。
費用は座椅子の大きさや形状によって変わることがあり、「リクライニング式」や「スプリング入り」などの場合は、通常より高めの分類になることもあります。
申し込み方法や処理券の購入場所なども自治体によって異なるため、ホームページやパンフレットで事前に確認しておきましょう。
また、回収日は地域ごとに限られており、申込から実際の収集まで1〜2週間ほどかかることもあります。
引っ越しなどで急いでいる場合は注意が必要です。
業者回収の費用とその内訳
不用品回収業者に座椅子の処分を依頼する場合、費用はだいたい3,000円〜5,000円が目安です。
1点だけの回収だと割高になることがありますが、他の家具や家電もまとめて処分する場合は、パック料金でお得になることもあります。
費用の内訳には、回収作業料、運搬費、処分費、出張費などが含まれます。
悪質な業者の場合、見積もりと実際の請求金額が異なるケースもあるため、事前に明細付きの見積もりをもらうようにしましょう。
売却時のメリット・デメリット
座椅子がまだ使える状態であれば、売ったり譲ったりする方法もあります。
フリマアプリやリサイクルショップに出せば、少額ながらお金が戻ってくる可能性があります。
また、知人に譲ることで廃棄の手間も省け、誰かに喜ばれるというメリットもあります。
一方で、売却や譲渡には、写真撮影・出品・梱包・発送・連絡などの手間がかかります。
状態によっては売れなかったり、送料の負担が高くなったりすることもあるため、簡単に処分したい場合は他の方法を検討した方がよいでしょう。
一般ゴミで出す際の座椅子の解体方法
分解可否の座椅子の見分け方
座椅子の中には、ドライバーやカッターを使えば比較的簡単に分解できるタイプと、金属の骨組みがしっかり組まれていて解体が難しいタイプがあります。
見分け方の一つは、座椅子の裏面や側面にファスナーやネジが見えるかどうかです。
簡易的な構造の座椅子は、比較的分解しやすい傾向があります。
一方で、スプリング内蔵やリクライニング機能があるものは構造が複雑で、安全に分解するのが難しいことも多いため、無理に解体せず粗大ゴミとして処分するのが無難です。
解体に使える道具と手順
家庭用のドライバー、ニッパー、カッター、軍手などがあれば、座椅子の多くは分解可能です。
まず布部分にあるファスナーを開け、中のウレタンやクッション材を取り出します。
内部に金属フレームがある場合は、ニッパーで切断したり、ネジを外して取り外します。
作業中は手をケガしやすいため、軍手を着けたり、厚手の布で刃物を扱う部分を保護するなど、安全対策をしっかりと行いましょう。
解体後の分別と出し方の注意点
座椅子を解体したあとは、自治体のルールに従って分別して出す必要があります。
ウレタン素材は可燃ごみ、金属部分は不燃ごみや資源ごみとして扱われるのが一般的です。
ただし、一部の自治体では金属入りのものは粗大ゴミ扱いとなることもあるため、事前に確認しておくと安心です。
また、素材ごとに分けても「ゴミ袋に収まらない大きさ」の場合は、やはり粗大ゴミ扱いになるため、出す前に実際に袋に入れてみると確実です。
無理に詰め込まず、安全かつルールを守って処分しましょう。
不用品回収業者に依頼する際の注意点
業者に依頼する際の注意点
不用品回収業者に座椅子の処分をお願いする際は、「料金が明確かどうか」「公式サイトに会社情報が記載されているか」などをしっかり確認することが大切です。
特に、「回収は無料です」とうたっておきながら、後から高額な追加料金を請求してくる悪質な業者も存在します。
また、見積もり時の説明と実際の請求内容が違ったというトラブルもあるため、見積書は必ず書面やメールで残しておきましょう。
信頼できる業者を見極めるには、口コミや評価のチェックも効果的です。
さらに、業者が公式に必要な許可を持っているかどうかを確認するのも忘れてはいけません。
特に家庭の不用品を扱う場合、「一般廃棄物収集運搬業」の許可が法律上必要とされています。
不安な場合は、複数の業者から見積もりを取り、料金や対応を比較すると安心です。
あまりにも安すぎる業者や、即決を求める業者は注意が必要です。
公式サイトで「会社名・所在地・固定電話番号・許可番号」が確認できるかも必ずチェックしましょう。
こうした基本情報が載っていない業者は信頼性に欠ける可能性があります。
(参考)
一般家庭から排出される不用品を回収するには、法律上「一般廃棄物収集運搬業」の許可を取得する必要があります。ただし、当サイトで紹介している業者の中には、自社では回収業務を行わず、「一般廃棄物収集運搬業」の許可を取得し、実際に回収を行っている各地域の提携業者に業務を委託している場合があります。
このような場合、紹介業者自身が許可を取得していなくても、実際に回収を行う提携業者が許可を取得し適法に業務を行っているため、法律上も問題ありません。
座椅子の処分に関するよくある質問
Q. 座椅子は何センチ以上だと粗大ゴミになりますか?
A. 多くの自治体では、一辺が30cmを超える場合や、指定ゴミ袋に入らないサイズのものを粗大ゴミとしています。
座椅子は折りたためるタイプでも、フレームがある場合は30cm以上になることが多いため、粗大ゴミとして扱われるのが一般的です。
ただし自治体ごとに基準が違うため、必ず確認しましょう。
Q. コイル入りの座椅子も普通に出せますか?
A. コイルやスプリングが入っている座椅子は、通常の可燃ごみや不燃ごみでは出せない場合があります。
中の金属が自治体の分別ルールに引っかかるため、粗大ゴミまたは金属ごみとして扱うケースが多いです。
分解の難易度も高いので、粗大ゴミとして出すのが無難です。
Q. どの処分方法が一番安く済みますか?
A. 最も安く済むのは、自治体の粗大ゴミ回収を利用する方法です。
費用は300~800円程度が相場で、民間業者よりもはるかに安価です。
ただし、回収日までに日数がかかることがあるため、急ぎの場合は不用品回収業者も検討するとよいでしょう。
Q. 処分前にやっておいた方がいい準備はありますか?
A. 自治体に出す場合は、粗大ゴミ処理券の購入・貼付が必要です。
さらに、フリマアプリやリサイクルショップで処分する場合は、座椅子を掃除して、破損やシミがないか確認しておくと印象がよくなり、売れる可能性が高まります。
いずれの方法でも、処分当日までに運搬や置き場所を考えておくとスムーズです。
まとめ
座椅子は、形やサイズによって処分方法が変わるため、正しい判断が大切です。
粗大ゴミになるケースが多いですが、解体して一般ゴミに出せる場合もあります。
安全かつスムーズに処分するには、自治体のルール確認や業者選びの注意も欠かせません。
この記事のポイントまとめ:
- 座椅子は一辺30cm以上なら多くの自治体で粗大ゴミ扱い
- 折りたためる座椅子は一般ゴミになることもある
- 自治体での回収は300〜800円程度が相場
- コイル入りや大型タイプは粗大ゴミが基本
- 不用品回収業者を使う際は許可や評判を必ず確認